捜査機関に逮捕されると、当然ですが身体拘束のための施設に収容されて家に帰ることはできなくなります。
具体的にいえば、警察に逮捕された場合は、警察の留置場に収容されて、必要な取り調べを受けることとなります。法律の原則としては、あくまでのちに述べる拘置所の「代用」なのですが、実際は警察の留置場に収容されるケースがほとんどです。
留置場は、各警察署に置かれており、捜査を行う警察署に留置されることが多いのですが、収容者数が多かったりすると、捜査を行う警察署ではなく、比較的大きな留置場を持つ警察署に留置されていたりもします。また、例えば大阪の場合、女性専用の集中留置施設として、新北島別館という施設が置かれており、女性被疑者は基本的にここに収容されることになります。そのため、親族・友人の方が逮捕された場合には、どこに面会や差し入れに行けばいいか、警察に問い合わせる必要があります。
警察以外で、逮捕される可能性のある捜査機関である検察庁、厚生労働局麻薬取締官事務所などに逮捕された場合は、独自の留置場がないので拘置所に拘束されることになります。ちなみに海の警察である海上保安庁は独自の留置施設を持っており、そこに留置されます。
拘置所は、地方裁判所に対応する1か所(大阪であれば大阪拘置所)といくつかの支所(大阪であれば岸和田拘置支所など)が置かれている法務省の施設です。前述した検察庁や麻薬取締官事務所に逮捕された場合を除くと、起訴されて裁判待ちの状態になった人が警察の留置場から移送されて収容される場所です(他にも、裁判は確定したが刑の執行待ちの人(刑務所への移送待ち、死刑の執行待ち)やそれらの人の世話等をする作業に当たっている模範囚も収容されています。)。
つまり、逮捕されて当初は警察署の留置場に入れられ、起訴された後に法務省の拘置所に移されて裁判の期日を待つことになるのです。
留置場、拘置所と身体の拘束は長期間にわたってしましますので、弁護士に依頼して身体の拘束からの解放をしてもらうのがいいでしょう。
留置場と拘置所
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