平成21年から国民が裁判に参加するという裁判員裁判制度が始まりました。
選挙人名簿から無作為に抽出された国民が裁判に参加することになります。
通常の刑事裁判とは異なり裁判官だけではなく、一般国民が参加する点で国民感情が反映されることになります。
裁判員裁判とは
裁判員裁判とは、無作為抽出された国民が裁判に参加し、裁判官とともに、有罪か無罪か、有罪として執行猶予とするのかしないのか、刑罰としてどの程度のものが適切かという判断を行う制度です。
裁判員裁判は、一定の重大な犯罪のみが対象となっています。
例えば、殺人や現住建造物放火、強盗致傷等です。
通常の刑事裁判との違い
国民が裁判官と同様に判決の内容を判断するという点で通常の刑事裁判とは異なりますが、集中審理で行われるという点も大きな違いです。
裁判のための準備期間は数カ月以上になることも多いですが、裁判自体は連日3日から5日程度で行われることが多いです。
最後に
国民が参加すると言っても、裁判官とともに審理を行い結論を出しますので、感情に任せた結果となるわけではありません。
裁判官は、相場から著しく離れた結果とならないように注意を払っています。
これまでに参加した国民がPTSDに罹患したり、事件関係者が不当な圧力をかけたりと様々な問題が生じているところではありますが、今後も裁判員裁判の制度は継続される見通しです。